インナーカーボン弓を持つメリット
バイオリンのインナーカーボン弓を持つことのメリットについてお話します。
様々なメリットがあり、プロのバイオリニストも使っている弓です。
強度の高い弓
バイオリンのインナーカーボン弓は、木の中にカーボンの芯が入った弓です。
木の弓と違い、カーボンは桁違いに強い素材です。
木の弓は、絶対に変形します。
1000万円を超すバイオリンの弓であっても、使用している限り、変形し、まっすぐの弓ではなくなります。
カーボンが芯に入っていることにより、物凄く強い弓になっています。
インナーカーボンは、ほとんど変形しないので、長く一生使える弓です。
コルレーニョに良い
コルレーニョという、弓の木の部分を弦に叩きつける奏法があります。
コルレーニョでは、木の弓を確実に痛めます。
演奏する分には支障がありませんが、木に傷をつくります。
700万円の木の弓が、コルレーニョにより、600万円の価値に下がってしまった、という話もあるくらいです。
カーボン弓でコルレーニョをすると、木の弓と少し違う音がします。
インナーカーボン弓であれば、一番外側が木なので、木の弓でコルレーニョをした時と同じ音がします。
50万円以上の高価な弓を持っている人は、高価な弓を守るためにインナーカーボン弓を一本持っておきましょう。
インナーカーボン弓であっても、表面に傷はつきます。
傷はつきますが、スティックの構造上のダメージがほぼ皆無なので、安心です。
表面に傷がついても、内側のカーボンにダメージがいかないので、弓が変形することがありません。
インナーカーボン弓は音が良い
カーボン弓と比べ、インナーカーボン弓は音が良いことが挙げられます。
カーボン弓というのは、まだまだ音が悪く、使い物になりません。
演奏会でカーボン弓を使っている人は見たことがありません。
カーボン弓は、木の弓より決定的に音質が落ちます。
「カーボン弓は冷たい音がする」
と表現するプロもいます。
インナーカーボン弓は、
「カーボンだけでは音質がイマイチだから、別の素材を足してみよう」
という考えで生まれた弓です。
カーボンの周りに木を巻くことで、非常に音の良い弓になりました。
インナーカーボン弓は、木の弓の音がするのです!
インナーカーボン弓は、音色の良いカーボン弓だと言えます。
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